青春の花は素顔に咲く


「待ってください」
「え? なんでしょうか」
「……これからのオレに、皆さん幻滅しないでいてくれると嬉しいです。付いてくれると嬉しいので……そう、まさに愛my meというか」

「そのネタ引っ張るのやめてくれません?」

 キャスターは笑いをこらえている。まあ、無理もないよね。
 それを無視してカケルは改めて話し続ける。

「では、ここで一曲披露します。Me my me my me my me my yes Me my me my me my me my yesI my me my me yes!」

(空気が変わった)

 カケルが歌いだした瞬間、笑いは周りから消え去っていった。
 皆が真剣に聞きほれているのがわかる。

「……いい曲だなあ。変な歌詞だけど」

 そう呟く声が聞こえて、あたしも静かに頷いた。