「……父さん、母さん。この子がオレの大事な人です。一緒に卒業します」
「!」
「絶対に幸せにします。オレを救ってくれた、芽以を。だから……きっと後悔しないように生きるから……どこかで笑って見守っていてほしい。オレたちを応援して、支えてほしい。百年したら会いに行くから、その時褒めてもらえるように、生きるから」
「カケル……」
「あがいて、もがいて、絶対にあきらめない。もらった命、使い倒す。だから。どうか俺に対して罪悪感は持たないでほしい。オレをかばってくれてありがとう。本当は一緒に行きたかったけれど……父さんと母さんが救ってくれなくてあの世で一緒に居たらきっと芽以に再会もできなかった。そんなのは最悪だから」
「…………」
「産んでくれてありがとう、父さん、母さん。ずっとずっと大好きだから」
カケルの声が震えてる。……カケルは笑いながら泣いていた。
「オレは二人を置いて進むけど、二人がいてくれたから今があるから、それは忘れないよ」
だから、とカケルは続ける。
「どうか、安らかに……」
祈りのような、かすかな叫びだった。
すがるような、声だった。
それはきっと、カケルの心からの願いだ。
「どうか、お願いします」
「芽以」
あたしも、祈った。
カケルのために。
……そして、あたしのために。
「あたしも、カケルを幸せにするんで!」
「……なんか結婚するみたいだね」
「「生徒会長!?」」
「や。なんか見かけたから来ちゃった」
「どうも……」
カケルが気まずそうに言う。
「はい、お花」
「え? 生徒会長、なんで」
あたしはポカンとする。

