青春の花は素顔に咲く


(あたしなんかとカケルがスクープされた日には……)
「はあ」
「芽以?」
「その呼び方も誤解の要因になりそうだしね」
「は? 芽以は芽以だろ」
「それは事実なんだけど、カケル」

 ……そういう問題じゃないんだよなあ、うーん。

「あっ! あたしと一緒に写ってる写真がネットに上がってる! やばいよっ」

 ざわつくあたしの心。終わった……はあ。

 だけどカケルは冷静にそれを見る。

「……オレは、今は芸能人じゃないから」
「カケル」
「関係ないだろ」
「……そう」
「何で寂しそうな顔するんだよ、芽以が」
「だって。あたし、カケルが芸能人でいるの、実は好きだよ」
「え」
「キラキラしてて、まぶしくて、素敵だなって思ってたよ」
「……実はオレも好きだ多t」
「え?」
「芸能界、好きだった」
「…………」

 意外な告白にその場の雰囲気がいびつなものに変化する。
 そうだったんだ。

 てっきり嫌いなのかなって思ってたけど、そうだよね。

 あんなに楽しそうにしてたもんね。

 いつだって苦しそうにはしてなかった。