青春の花は素顔に咲く



 おねがい。白銀。無事でいて。
 そう思いながらビルの屋上を目指す。
 噂ではそこはいつも鍵が開いていると聞いたから。

「いたっ! 白銀っ」
「……黒野、生徒会長」

 そこにはいつもの姿をした白銀がいて。
 あたしは急いで駆け寄った。

 まぶしい太陽の光がギラギラとあたし達を照りつける。

「死なないで!」
「は?」
「……え? ここにいるってことはそう言う事じゃないの?」
「死なねぇよ、オレ。ただ、街を見て思い出に浸ってただけだ」
「よかったああ」

(本当に良かった……死にたいわけじゃないんだ)

 ホッとしたあたしは目じりを拭う。

 白銀も穏やかな笑顔を見せた。