青春の花は素顔に咲く


(傍に、いたいんだもん)

 そんな理由がなくてもそばに居れるが普通の関係だって知ってる。
 だけど、あたしは。あたし達は普通の関係じゃないから。

 白銀は、普通の男の子じゃない。国民的アイドルだから――。

 そんなほかの事の関係みたいなことは望めないのだ。

(美也子とあたしじゃないんだよ)

 対等なんかじゃない。対等に見えて、そうじゃないんだ……。
 だけどさ。

(そうであったとしても、やっぱり好き)

 どうして人は対等な人間を選んで好きになれないのだろう。
 自分にふさわしい人同士だけ、恋愛ができればどんなに便利か。
 そうだったら、誰も傷つくこともないだろうに。
 けど。

 きっと自分と違うからこうも引き付けられてしまうのだろう。

「あ、あたしのスマホに連絡が……」

 そこに合った言葉は、とても簡素で。

「しばらく学校には行けない、すまない? ……それだけ? 白銀……」
「とりあえず待ってる間にも勉強のサポートの準備はしておこうよ、芽以ちゃん」
「……そう、ですね」

(きっと白銀は帰ってくる)

 と、信じたい。だから、信じる。
 お願いだから、その願いをかなえて? 白銀。