青春の花は素顔に咲く


「よかったあ、寝てくれた……」

 ホッとしながらお弁当を広げるあたし。
 うん、白銀が休んでくれたのでご飯がうまいっ。

 ルンルンでご飯を食べるあたし。

 しかし。

「ん……あああっ」
「え、白銀? 寝言?」

 なんかうなされてない?

「母さん、父さん……ちゃんと、いい子でいるから……だから……おいてかないで……」

(え、大丈夫なの? 涙目だけど、白銀)

「絶対いい子でいるから、捨てないで……おいてかないで……」
「白銀?」
「だれか……助けて……っ」

 思わず無言で固まるあたし。
 白銀。

 ……本当に、いい子で居なきゃって思ってたんだね。
 生徒会長の言うとおりだった。ずっと我慢してたんだ。

 ご両親に、捨てられないために。

 一種の願掛けかもしれないけど。
 白銀にとってはそれが、支えだったのかもしれない。