青春の花は素顔に咲く


「どうしたの? KAKERU君」

 女優さんが駆け寄る。

「いや、気のせいだと思う。続けて」
「はーい」
「あーあ。意識しまくりじゃんねぇ」
「何がです?」
「お、キスシーン終わったみたい」
「えっ、見てなかった!?」
「その方がいいよ、芽以ちゃんは」
「ええ?」

 あっとう今に終わったキスシーンの撮影。
 その後は、普通のシーンの連続で、あまり面白みはなかったけれど。

「ありがとうございました!」
「きゃあああサインしてえええ! KKERUぅ」
「あああん目が合ったぁ、死ぬうううう」

(こりゃ、白銀はすぐ帰れないんだろうなぁ)

 笑顔で手を振ったり、挨拶する白銀はアイドルそのものだった。
――いい子ちゃん。

 そんな生徒会長の言葉がなぜか頭によぎった。