「芽以、なんだか楽しそうじゃない」
「美也子。えへへ」
「恋する乙女の顔してる」
「……どうだろうね?」
「あ、違うとは言わないんだ」
「想像にお任せしますー」
あたしは笑いながらおどける。
「よかった。芽以、自分が誰かを好きになることとか、おびえてる気がしたから」
「え?」
「なんだろう、そう聞いたわけじゃないけど。そんな感じがすごくしたの。芽以って、素敵な女の子なのにどこか自信がないのが透けて見える子だったから」
「美也子……ありがとう」
もう、大丈夫だから。
そうだね。美也子もそばにいるもんね。
大量のどうでもいい友達や知人なんかよりも一人の理解者。
あたしは、今とても幸せなんだ。だから、悲観的になる必要なんかないんだ。
(自分の幸せの定義はいつだって自分が決めるんだよね)
その時のあたしは信じてたんだ。
どこまでも、今の幸せが続いていくんだと。
本当に、心から、信じていたんだ――。

