『今日の放課後、一緒に帰らない?』
昼休みに菜穂からメールが来た。
俺は菜穂のほうを見た。
菜穂はいつも仲良くしている友人と弁当を食べている。
友人はこのクラスの女子ではない。きっと1年からの知り合いなのだろう。とても親しそうだから。
学校にいる時に菜穂からメールが来るのは初めてだった。
菜穂は俺の視線に気づいたのか、顔をこちらに傾けた。小さく微笑む。友人は自分の話に夢中のようだ。
この数日、意識して見ていたら実感した。
橘菜穂は確かに同じクラスの女子なのだ。
俺が現実の世界を見ていないだけだった。
『いいよ』
俺はそう返した。
そして、思い出した。
「真一はメールが素っ気なさすぎるよ!」
よく亜梨紗に怒られた。そんなに怒っていないように見えたから、その癖を直さなかった。
亜梨紗は心から怒っていたのかもしれない。
『嬉しい!』
菜穂からの返信だった。
やり取りは終わったものだと思ったから驚いた。
『待ち合わせ場所、どこにする?』
待ち合わせ?
『どこでもいいけど』
『じゃあ上板橋駅の改札でいい?』
『わかった』
俺はまた菜穂を見た。
菜穂はすっかり友人との会話に戻っていた。
昼休みに菜穂からメールが来た。
俺は菜穂のほうを見た。
菜穂はいつも仲良くしている友人と弁当を食べている。
友人はこのクラスの女子ではない。きっと1年からの知り合いなのだろう。とても親しそうだから。
学校にいる時に菜穂からメールが来るのは初めてだった。
菜穂は俺の視線に気づいたのか、顔をこちらに傾けた。小さく微笑む。友人は自分の話に夢中のようだ。
この数日、意識して見ていたら実感した。
橘菜穂は確かに同じクラスの女子なのだ。
俺が現実の世界を見ていないだけだった。
『いいよ』
俺はそう返した。
そして、思い出した。
「真一はメールが素っ気なさすぎるよ!」
よく亜梨紗に怒られた。そんなに怒っていないように見えたから、その癖を直さなかった。
亜梨紗は心から怒っていたのかもしれない。
『嬉しい!』
菜穂からの返信だった。
やり取りは終わったものだと思ったから驚いた。
『待ち合わせ場所、どこにする?』
待ち合わせ?
『どこでもいいけど』
『じゃあ上板橋駅の改札でいい?』
『わかった』
俺はまた菜穂を見た。
菜穂はすっかり友人との会話に戻っていた。
