あのさ、甲斐谷。
「友達には戻れないよ」
私の言葉に甲斐谷は俯いて「そっか」とこぼした。
戻れない。
戻れるわけないよ。
だって、私、
「甲斐谷のことが好きなのに、友達のままなんて、嫌だ」
「…………え?」
顔を上げた甲斐谷の表情は、なんていうか間の抜けた顔で。
とどのつまり、間抜けで。
それがおかしくて私は、思わず吹き出した。
「………好きだよ、甲斐谷」
困惑している甲斐谷に、今度は私がちゃんと伝える。
ずっと伝えるのが怖かった。
たった二文字の言葉を。
「本当に………?」
「本当だよ」
「本当の本当の本当に?」
信じられないというように、何度も何度も聞いてくる甲斐谷に頷いて見せる。
「嘘なんてついたら、甲斐谷、女を信じられなくなって、恋愛とか一生しないって言うじゃん」
「………やめろよ」
これまで傷ついた分の仕返しに、ちょっとした意地悪と。
「甲斐谷、好き。
本当に好きだよ」
消そうとしても消えなかった二文字を。
あ。
それともう一つ。
「甲斐谷、遊園地行こうよ!」
近々果たされるであろう約束も一緒に。
全部まとめて、君に贈ろう。
「友達には戻れないよ」
私の言葉に甲斐谷は俯いて「そっか」とこぼした。
戻れない。
戻れるわけないよ。
だって、私、
「甲斐谷のことが好きなのに、友達のままなんて、嫌だ」
「…………え?」
顔を上げた甲斐谷の表情は、なんていうか間の抜けた顔で。
とどのつまり、間抜けで。
それがおかしくて私は、思わず吹き出した。
「………好きだよ、甲斐谷」
困惑している甲斐谷に、今度は私がちゃんと伝える。
ずっと伝えるのが怖かった。
たった二文字の言葉を。
「本当に………?」
「本当だよ」
「本当の本当の本当に?」
信じられないというように、何度も何度も聞いてくる甲斐谷に頷いて見せる。
「嘘なんてついたら、甲斐谷、女を信じられなくなって、恋愛とか一生しないって言うじゃん」
「………やめろよ」
これまで傷ついた分の仕返しに、ちょっとした意地悪と。
「甲斐谷、好き。
本当に好きだよ」
消そうとしても消えなかった二文字を。
あ。
それともう一つ。
「甲斐谷、遊園地行こうよ!」
近々果たされるであろう約束も一緒に。
全部まとめて、君に贈ろう。



