………っていうか、ん?あれ?
今、甲斐谷"とっくに"振られてるって言った?
甲斐谷の言葉を頭の中で反芻させてみると、一つの疑問が浮かび上がる。
真実を知ったのはさっきでしょ?
それじゃあ何でとっくになんて………。
「あの日……」
私が小首を傾げていると、甲斐谷はまるで私の頭の中を見透かしているかのごとく話し出した。
「あの日、保健室で聞いたんだ。
マユが何もないのに手を出すはずないから、ハルミちゃんが何かしたんでしょ?って。
そしたら、『私よりもマユを信じるの?』って泣き出して、そりゃあマユとは付き合いが長いからって言ったら、
『私より他の女を信じてる男となんか付き合えない。金輪際話しかけないで』
って怒りながら出て行ったよ」
「そんな………」
「だからもう、ハルミちゃんとはそれっきり。付き合うどころか振られてるよ」
そう言って笑う甲斐谷は、なんだか清々しい。
今、甲斐谷"とっくに"振られてるって言った?
甲斐谷の言葉を頭の中で反芻させてみると、一つの疑問が浮かび上がる。
真実を知ったのはさっきでしょ?
それじゃあ何でとっくになんて………。
「あの日……」
私が小首を傾げていると、甲斐谷はまるで私の頭の中を見透かしているかのごとく話し出した。
「あの日、保健室で聞いたんだ。
マユが何もないのに手を出すはずないから、ハルミちゃんが何かしたんでしょ?って。
そしたら、『私よりもマユを信じるの?』って泣き出して、そりゃあマユとは付き合いが長いからって言ったら、
『私より他の女を信じてる男となんか付き合えない。金輪際話しかけないで』
って怒りながら出て行ったよ」
「そんな………」
「だからもう、ハルミちゃんとはそれっきり。付き合うどころか振られてるよ」
そう言って笑う甲斐谷は、なんだか清々しい。



