瞳の奥の美しさを君は知っている

ガタンゴトンガタンゴトン…

サラリーマンや学生で電車の中はパンパンだ。

(うぅ…。気持ち悪い…。)

人混みがあまり得意ではないので、電車は嫌いだ。

見てはいないが顔色も青ざめている気がしてた。


「大丈夫ですか?」

上を向くと、同じ制服の男子高校生が顔をのぞいてきた。

私よりもっと高くて、肩幅も広くて、男らしい男の子。

「だ、大丈夫です。あの…ありがとうございます。」

困惑でカタコトになってしまったが話せた。

嬉しくて、口元が緩んだ。


これが彼と私の初めての会話。