「どーも、モテ男くん」
試合初めの握手で全力で手を握りしめられた。
西尾佑樹(にしおゆうき)。
そこそこデカい病院の一人息子。
ここまでの試合も、反則ギリギリのことしてたみたい。しかも、秀才枠狙ってるんだよね。
「藍人、気をつけろよ」
蓮も気付いてるみたいで。
「大丈夫、安心して」
試合は、足をかけようとしたり、審判の見えないところで掴んでみたり、ファールじみた事をしてる。
けど、身のこなしで全部避けてる。
普通の人の攻撃なんて、遅くて相手になんないよ。
舌打ちなんかも聞こえるけど、聞こえないふりをする。
点数はこっちが優勢。
休憩の時も、凄い睨まれてる。
それに気付いて、蓮が盾になってくれる。
後半は、とんでもなかった。
確実にあたしを蹴ろうとしてる感じ。
全部避けるけど。
「バケモンかよ」
滝谷が笑う。
「これバスケだよね?障害物競走じゃないよね?」
あたしも走りながら、そんなことを叫ぶ。
「藍人くーん!頑張れー!!!」
「あははっ、ありがとー!」
そこそこキツイけど、こんなやつらに負けたくないからね。
ビーーーーッ

