i -アイ-





「なぁに、そのかゆい言葉の羅列。お前、本当に男なの?本当に男だとしたら、なかなか気持ち悪いよ」



「あはは、気持ち悪い男ですみません。」



司さんは、あたしの手にあるゴミも取って、捨ててくれた。



「誰が誰を大切に思ってようが思ってまいがなんでもいいけど、お前はもっと自分のことも大事にした方がいいよ」


「……え?」


自分のこと?



「じゃあ、またね」



それだけ残して、帰っていってしまう司さん。


司さんには、あたしが自分を大事にしていないように見えたんだろうか。


……自分を大事にするって、なんだろう。


あたしは、あたしがしたいことを今やっと出来ている。それが、自分を大事にしているということだと思うんだけどな。



あたしは自分の家に歩を進めた。



_____



キュキュッ


体育館の床とシューズのゴムが擦れる音。

ボールの弾む音。



「きゃぁぁああ!!!藍人くーん!!」



今日はスポーツフェスタ1日目。


トーナメント制で、うまーくKingとJokerが最初は当たらないようになってて。



5回戦目が決勝なんだけど、3回戦まで勝ててしまった。


応援で蓮とあたしが交互に名前を叫ばれる。