i -アイ-





足音が聞こえたから、中に入れと再度促したんだ。



「碧さん」



ボスに怒られたくないからね。



「お前ら2人がいないから、ここかと思ってきてみれば」



「碧さん、すみません。何度も戻っていただくよう促したのですが」


立ち上がり頭を下げる。


「……猫かぶりすぎだろ」


臣さんがボソッと呟く。


「藍人。俺にも2人相手のように楽に会話していいんだよ?」


少し切なそうな顔をする碧さん。


「碧さん、こちらの2人は俺で遊んで暇つぶししたいだけです。だから適当に話しているだけで、楽に話しているつもりはありません」


「すげえ嫌ってんな」


幹城が呟く。



「そうか?暇つぶしと言うよりは、2人とも楽しそうだったけどなぁ」



楽しそうだったけどなぁ、という声で鳥肌が立つ。


……2人に怒ってるな。

ありがとう、碧さん。



「先に戻ります」


幹城が頭を下げる。

あたしを横目で睨むから、ばーかと口パクしてやった。



「碧さん、余程久遠藍人がお気に入りなんだね」



「今後右腕になってもらえたらと思っているからな。臣、少しいいか」



そう言えば2人を探していたんだよな?碧さん。