i -アイ-





「んーと、お前って京馬との方が仲良いの?」


放ったらかしだった臣さんが言う。



「i が久遠藍人だって情報流したり、居場所を漏洩したり、スパイじみたことを京馬はしていたわけで、藍人にとってあんまりいい人間ではないと思うんだけど」



まあ、それが普通の意見だよね。



「別に、俺は幹城に口止めした覚えはないし、俺も幹城を利用してたんだから、裏切ったとか思うのはお門違いだ。それに、仲間でもない幹城を信用するほど馬鹿でもないんでね。個人の情報を漏洩されるぐらいのリスクなら、情報を得られるのと比にならない。俺が i と呼ばれるのは、ただ俺が名乗らなかっただけだし」




「でも顔は出さなかったろ」



臣さんの質問にニィっと笑う。



「幹城に顔を見せたのが、計画の中になかったとでも?」



それを見て臣さんが、ふぅ、と息を吐く。



「お前と話すのは思ったより疲れるな」



「だろ?深入りしないのが身のためだぞ」



幹城が臣さんに言う。



「というか、臣さん達のために見張りしてるのに、あなたがここに居たんじゃ俺が怒られますよ。中に入ったらどうです?」



「いいよ、敬語じゃなくて」



「手懐けるのが上手いなぁ、藍人」



ほら、あたしが怒られるよ。