i -アイ-





「愛?」


わざとらしく頭を傾げれば、ん?と臣さんも首を傾げる。



「お前、碧さんのイロなんじゃねえの?」


イロ、なんて。

まあこっちの人達は使うのか。


「違いますよ」


冷めた目で見れば、あー、と納得する臣さん。


「碧さんの片想いか」


ニッと笑う臣さん。

楽しそうだなこの人。


「想像するのはお好きにどうぞ。」


そう話せば、臣さんの手があたしの顎をつかむ。


「……で?本当は?」


真剣な顔が、数センチ先に迫る。

楽しそうな時の声とは真逆の低い声。
色んなものを見てきた目。


さすが、鬼龍灯志の長男。


「……キスした、寝た、そんな答えがほしいんですか?だとしたら、ご期待には添えません。俺はそんなことを求めに碧さんの傍にいるわけじゃない。」


表情の変わらない臣さん。



「へえ、お前、碧さんがゲイなこと知ってるんだな」



いや、あなたが知っていることが驚きですけど。


「そばに居て気付いただけですよ。……逆に臣さん、あなたは何故知っているんです?」



「小さい頃に見たことあるんだよ」



これは、聞いていいもんなのか?



「碧さんがキスしてるところ。






御庄榛人に」