i -アイ-





「黎鳳なんだね」



「うん」



「クラスは?」


「2-C」



あたしは思わず立ち止まる。



「わー、年上だったのか。ごめんなさい、タメ口聞いて」


そう謝れば、ぶんぶんと手を顔の前で振るその人。



「いいのいいの!むしろ、タメ口の方が、嬉しい、っていうか……」



また顔を赤らめる。



「先輩は俺のこと知ってたんだね」


「もちろんだよっ……REIGNのメンバーになる前から、みんなかっこいいって騒いでたし」


そっか、とだけ答える。


「それに、あたしも、かっこいいなって思ってたし……」


もう、大丈夫そうだな。


震えも収まったし、思考もあたしに移ってる。


「ありがとう。でも俺より、REIGNのみんなの方がカッコイイでしょ」


「REIGNの皆さんもカッコイイけど、でも藍人くんが1番女の子に優しそうだもん。女の子はそういうの感じ取っちゃうんだよ」



何故かキラキラした目で語る先輩。

それをあたしが見ていれば、パッと目線を逸らす先輩。



「さっきは、やっぱりREIGNのメンバーなんだなってちょっと怖かったけど、でもあたしには優しくしてくれたし」


耳まで真っ赤。


暁にはあたしがこんなふうに見えるんだろうか。