i -アイ-





「続いて、在校生代表挨拶。生徒会長、桜庭優介(さくらばゆうすけ)」



あ、出てきたな。

髪は少し長めの眼鏡をかけた頭の良さそうなイケメン。


榊財閥の傘下である、佐伯蓮属する佐伯家。橘三國属する橘家。そして、桜庭優介属する桜庭家。まだ顔を見ていないのは、碓氷家の碓氷司(うすいつかさ)か。



「ほら、あの人もREIGNの幹部だよ」


滝谷が教えてくれる。

まあ、知ってんだけどね。



「生徒会もREIGN?もやって、忙しいね」


「……まあ、そうだろうな」



あんまりそこは興味無いのね。君。



式が終わり、教室まで歩く。



「うぁー寝た。」


伸びをする滝谷は、結構身長が高い。


「身長高いな?何センチ?」



「181とか?でもお前も170後半あるだろ?」



「176かな。でも、180あるのとないのとでは違うよ」



まあ、女だからこれ以上伸びたら笑えないけど。



「お前、もっと鍛えたら?」



「え?」



「肩、華奢だろ、結構」



そう言ってあたしの肩をガッシリと掴む滝谷。


「ははっ、じゃー鍛え方教えてよ」



「おー任せろ。俺これでもスポーツチェーン店経営してる会社継ぐ人間だからな?人よりは知識ある」



ニカッと笑う滝谷は、とてつもなく明るい。