i -アイ-





綾ちゃんは一体どの目線からそんなことを言っているんだろうか。


この人も独身だもんな。



「綾ちゃん、あたしと結婚する?」


「喜んで」


「綾ちゃんて、ロリコン?」



20近く歳離れてるけど大丈夫そう?

試しに言ってみたけど、笑顔で答えられちゃった。



「あはは、ドライブレコーダーを利人に見られたら、殺されますね」



ロリコンについては触れないんだ。



「では、ここでよろしいでしょうか?門の前まで行きますと、藍さんが一般人ではないと思われてしまうので」



「あ、そうだね。ありがとう綾ちゃん」



「いえいえ!毎日でも送迎したいところですが、利人と漸さんに暗殺されてしまうのでやめておきますね」



「あはは……、気をつけてね!」



本気なのか冗談なのか分からないテンションで言うのやめて欲しいな。



2、3分歩いて、学校に着いた。


立派な門に、白の塗料が眩しい校舎。


……凄い見られてるな。


やっぱり、結構イケメンなのかな?あたし。


悪い気はしないね。


玄関で靴を履き替えると、特待生の受付があり、在校生だと思われる人に名前を聞かれた。



「久遠藍人(くおんあいと)です」



まりあちゃんの旧姓と、榛人と利人さんの真似をして藍人という名前にした。