「祐希さん...」

「何?」

「本当に今さらなんですけど...大好きです」

「ワタシも直ちゃんのこと、大好き。お互いもし万が一にもカレシと別れちゃったら、また一緒に住もう」

「はい...」

「えっ?」


店長は困惑していたけれど、私達の愛は確め合えた。

ちゃんと伝えられた。

素直になれた。

祐希さん、本当に本当にありがとうございました。

私が頭を下げると、祐希さんは車の窓を閉め、シートベルトをした。

店長がエンジンをかけ、車が動き出す。

私の真横を赤いスポーツカーが通りすぎる。

私は曲がり角で見えなくなるまで、ぶんぶんと大きく手を振り続けたのだった。