素直になりたい。

またもやスマホを取り出し、ひとまずライトをつけてみる。


「誰か......誰か......助けて」


こんなか細い声じゃどこにも誰にも届かない。

そんなの分かってはいるけど、

これくらいしか声が出ない。

どんなに声を張ろうともこの蚊の鳴くような声が限界だ。


こんなことになるなら、来なきゃ良かったな。

千咲ちゃんみたいにナイターとか言っとけば良かった。

そもそも高望みしないで、下で上手く滑れるようになれば良いって思えたら良かった。

なんであの時、上に行こうなんて思っちゃったんだろう。

誰もいないのに。

私を助けてくれる人なんていないのに。


「助けて......」


徐々に意識が遠退いていく。

死ぬ前に見る走馬灯ってやつかな。

なんか、見える気がする。

誰かが私の名前を呼んでいる気がする。

なら、私も...

最後に言おう。

私が1番、呼びたい名前を...。