素直になりたい。

久しぶりに右手に感じる温度に戸惑いを隠せない。

目がキョロキョロ動き、

太陽に照らされているからではなく、

頬が火照ってくる。

それになぜか、

鼻の奥がつんとする。


「ほんと、鷲尾は嘘つきだよな。それなのに、顔に出やすい。そういう人は嘘つかない方が良いと思うけど」

「う、うう、嘘なんてついてないし。そ、それより早く行こう。2人のとこ行きたい。正直、櫻庭と2人はきつい」

「なんだよ、それ。じゃあ、次は俺と立花がペアだな」

「えっ...」


えっ...とか言っちゃってるし。

バカ!もう、バカ!

私のバカ!


「おーい。また顔赤いけど。もしや、嫉妬?」

「違うから!断じて違う!2人の邪魔したくないからゆっくり行きます」

「あっそ」