素直になりたい。

のだったが...


「うわっ!」

「直禾ちゃん、大丈夫?」


うまく降りられなくて早速転がってしまった。

結実に見られたら大笑いされてたなぁ。

さっきまで得意気に教えてたくせにぃ、とか言われそうだったから連れて来なくて良かった。


「おーい、何してんのー」


えっ?

いや、いやいや、いやいやいや、まさか。

でも、そのまさかが

私には起こりやすい。

顔を上げると...

目の前が光に包まれた。


「よいしょっ。ご迷惑おかけしましたー」


私は板をはいたまま抱き上げられ、安全地帯に避難させられた。


「ちょ、ちょっと!」

「あのさ、顔真っ赤だけど、大丈夫?」

「う、うるさいっ!寒いのっ!」


私はそう言ってそっぽを向いた。


「鷲尾は俺が見るから、2人は先降りてて良いよ」

「んじゃあ、ボク達はお先失礼しま~す」

「2人共ごゆっくり~」


生田くんはまだしも、千咲ちゃんまで。

もぉ、からかわないでよ。

こっちは今、それどころじゃないんだから。