素直になりたい。

私は千咲ちゃんに本当のことを全て話した。

千咲ちゃんは黙って私の話を聞いてくれて、それだけで心が軽くなった。

まぁ、実際は軽くなったつもり、だけど。

でも、1センチでも、1ミリでも、心に隙間が生まれたら、そこを風が通るだけで、ふわっと心が軽くなる気がするのは確か。


「直禾ちゃん、大丈夫?」

「うん、ひとまずは」

「じゃあ、気分転換にチア部の演技でも見に行く?」

「うん」


ここで落ち込んでいてはダメだ。

気持ちを上げていかないと。

チア部に応援してもらおう。


フレッフレッ、直禾っ!

頑張れ、頑張れ、直禾っ!


って。

だって、もう

エネルギー使いきっちゃったから。

チア部の皆さん、よろしくお願いします。