素直になりたい。

「新大」

「あっ、愛萌。お疲れ様」


やっぱり日下さんには言うんだ。

ほんと、性悪。


「新大もすっごく良かったよ。カッコ良かった」

「そう。ありがと」


素っ気なくそれだけ言って、また中庭に視線を移す。

どうせ照れてるんだろう。

お見通しだってーの。


「あ、あの」

「あっ、はい。私...ですか?」

「はい」


姫に話しかけられた。

何度見てもスタイル抜群だし、

顔整ってるし、

顔はグーくらいしかないし、

さすが芸能人。

申し分ない相手だ。

これだったら、さすがのお父様もころっといっちゃいそう。

...なんて、私がそんなこと考えてるのもおかしな話だ。


「私に何か?」

「今日、本番まで新大と一緒に回るんですか?」

「えっ、いや、その...。み、皆で回ろっかなって思ってて。よ、良ければ日下さんも...」

「わぁ!いいんですか?ありがとうございます!それならすぐに支度してきますね!」


日下さんに手を握られて、

真ん丸の瞳で見つめられてしまった...。

か、か、かか、可愛すぎる。

同性の私から見ても可愛い。

なんてか、その...素直。

ピュア。

純真無垢。

って、何回も同じこと言ってる...。

まぁ、総括すると、

感情に従って態度に出ちゃうのが、可愛い。

いいなぁ。

私もこんな子に産まれたかったなぁ。