素直になりたい。

「あの、黒柳さん」

「何ぃ、よそよそしいなぁ。結実でいいよ」


私と千咲ちゃんは顔を合わせた。

そんなに距離縮めたっけと疑問符が浮かぶ。


「あ、うん。じゃあ、結実」

「はい、何でしょう?」

「そっちのクラスのシンデレラってあの子よね?」


千咲ちゃんがつつーっと視線を流す。

その視線の先には、日下愛萌さんがいた。


「もちろん。悔しいけど、やっぱり日下さんじゃないとシンデレラは務まらないよ。絶対最優秀賞取るんだからねっ!白雪姫には負けないよ~」


そっか。

すっかり忘れていたけど、出し物の中で順位を決めるんだった。

上位3位までには先生方からプレゼントもあるらしく、それを目指して本気になるクラスもあるけど、生憎私のクラスは冷めている。

私だけでも密かに狙うことにした。


「じゃあ、お互いベストを尽くしましょう」

「うん、正々堂々よろしくお願いします」