素直になりたい。

「もう21時過ぎたし、駅まで送ってく」

「いや、いいよ。1人で大丈夫」

「あのさ、そういうとこ。もっとか弱そうにした方が可愛げがあると思うけど」

「すみませんねぇ、可愛げがなくて」


なんて言い合いながらも、チカチカ電灯の夜道を並んで歩く。


「どう?久しぶりの峰尾町は?」

「変わってたり変わってなかったり。色々」

「たまにはさ、帰ってきたら?俺、たまにおばさん見かけるけど、鷲尾のこと毎回近所のおばあさんに自慢してる。家は飛び出したけどさ、自慢の娘なんだと思うよ」

「何分かったようなこといってんの?ムカつく」

「ま、ムカついてもらってもかまわないけど」


そんなこんな、色々昔話とかをしながら私は駅までの道のりを歩いた。

夜道でも

満天の星空と

少しの街灯と

櫻庭新大がいれば

怖くないって分かった。

なんだかんだで、

ありがとう、なんだよね。

まだ、最大級のありがとうはとっておくけど、無事終わったら言おう。


「じゃ、また明日」

「うん、また明日」