素直になりたい。

「で、そういう自分はどうなんですか?兄のこと、なんとも思っていないのですか?」

「なんともって...。なんとも思わないなんてことはないけど」

「じゃあ、どういう気持ちなんですか?好きなんですか、嫌いなんですか?」


出た、好きオア嫌いの選択。

なんで櫻庭の話になると毎回好きか嫌いか選ばされるのだろう。

皆それしか聞くことがないのだろうか。

私はふぅと一息つき、答えた。


「好きだったらもうとっくに告白してる」

「じゃあ、好きじゃないんですか?」

「うん、好きじゃない。そもそも櫻庭には日下さんていう最強の恋人がいるんだから、私みたいな凡人、いや、凡人以下なんて興味ないでしょ。私は恋愛対象外だよ」

「いや、そんなことはないと思います」

「えっ?」


驚いて振り向くと、目が合った。

匠望くんが慌てて反らす。


「どういうこと?」


私は畳みかける。


「日下先輩とは復縁していないと思います。あの日も電車に乗って一緒に帰って来たとは言ってましたけど、それ以外は何も」

「でも、これから復縁ってことも...」

「さぁ?それは兄に聞いてください」

「絶対嫌。この前も日下さんとのこと聞いたら2度とこの話題は出すなみたいなこと言われたし」

「そうですか。なら、黙って見守るしかないですね」


黙って見守る。

確かに、大事だな。

そもそも他人より自分の心配をしないと。

今のままじゃ、私のこと、もらってくれる人いなさそうだし。

結婚なんて、いつ出来るのか...。

ん?

そういえば......