素直になりたい。

「皆さん、本日はご同行出来ず、誠に申し訳ございませんでした。

ですが、今日1日しっかり静養させて頂きましたお陰でばっちり治りました。

明日は中華街の食べ放題を予約しましたので、心行くまでたっくさん、食べましょうね!」


ホテルに到着し、約1日ぶりに黒柳さんをお目にかかった。

彼女の話によると、1日中ベッドの上で動画や映画を見ていたらしい。

もちろん、VIPルームにはスクリーンがついているため、そこに映し出して。


「で、皆さんはどういった場所を観光されたのですか?」

「えっと、僕達はですね...」


生田くんが楽しく話す横で、黙々と食事をする櫻庭。

見ないようにしながらも、

頭の中で再生される。

櫻庭の色んな表情が、

私の脳内で反芻する。

その度に、

フォークで刺されているかのように

胸がズキスキと痛み、

じんわりと毒々しい色の血が巡っていく。

私はなんとか料理を一気に口に詰め込むと、すぐさま立ち上がった。


「ごちそうさまでした。私、ちょっと疲れてしまったので、先に部屋に戻っています。それじゃあ、また明日」