素直になりたい。

「会いたいなぁ...」

「急にどうした?」


クラゲだけの世界に閉じ込められた空間は、

幻想的で、

落ち着いていて、

穏やかな空気が流れていて、

物思いに耽るには絶好の場所。

私は無意識のうちに別の世界にいってしまっていたみたい。

櫻庭の声が聞こえるまで、ずっとパステルカラーの光りの中でほわほわと泳ぐクラゲを見ながら、ぼんやりと考えていた。


「ホームシック?」

「違う。そんなんじゃない」


分かってる...。

櫻庭は、

私のこと、

分かってるじゃん。

分かってるなら、

私の心の中が読めるなら、

私の代わりに読んでほしいよ。

ぐちゃぐちゃに混ざった感情の中から、

本当に大切な思いだけを拾って、

綺麗な言葉で紡ぎたいんだよ。

嘘偽りのない、

透明な言の葉が

ほしいんだよ。

それで、

伝えたいんだよ。

私の本当の気持ちを、

太陽に照らされて煌めく水面のような想いを、

伝えたいんだよ。

でも...

私には出来そうにないから、

代わりにやってほしい。

そう、思ってしまう。