素直になりたい。

「鷲尾先輩、帰りました」

「うわっ!お、おかえりなさい」


暑すぎて下着姿で横になっていた私は慌てて布団にくるまった。


「あの、僕も一応男ですよ。何するか分かりませんからね」

「いや、でも、さっき...」

「シャワー浴びてくるんで、その間にちゃんと着てください。いいですか?」

「は、はい...」


あぁ、これは眠れそうにない。

弟も弟で何を言っているの?

そんな気、さらさらないくせに。

兄も弟も

私のことからかわないで。

お願いだよ。

もう、これ以上、

私の心を

疲れさせないで。


私はスーツケースからパジャマを取り出すとすぐさまチャックをし、鍵をかけた。

これで見られる心配はない。

戸締まりもしたし、大丈夫。

よし、寝よう。

寝る努力をしよう。

目を瞑って羊を唱えよう。


「羊が1匹、羊が2匹...。って、羊って匹で合ってる?ま、いっか。羊が1匹、羊が2匹、羊が3匹、羊が4匹......」