Crush~いつも君を想う~

「産まれましたよ!」

3月2日、予定日からだいぶ日が経ってしまったが母子共に健康で出産することができた。

「よ、よかった…!」

あれから何度も陣痛と戦いながら、助産師さんの助けと林太郎さんの立ち会いの元で我が子は産まれたのだった。

体重は2950グラムの女の子だ。

出産を終えた翌日は個室に通されて、我が子と対面をすることができた。

「一果さん、お疲れ様」

すでに個室にいた林太郎さんが私を迎えてくれた。

「ありがとう、林太郎さん」

林太郎さんにお礼を言うと、私たちはベッドで寝ている娘に視線を向けた。

娘はすやすやとよく眠っていた。

「予定日が過ぎてもなかなか産まれなくて心配したけど、こうして見るとかわいいね」

そう言った林太郎さんに、
「うん、かわいいね」
と、私は返事をした。