Crush~いつも君を想う~

付き添い可能な時間は午前7時からと言うことだったので、病院の前で林太郎さんと別れた。

病院に入ると私はすぐに陣痛室へと通されて分娩着に着替えさせられた。

助産師さんに内診してもらうと、
「子宮口が4センチ開いてますね」
と、言った。

「柔らかくなっているし、今日中に産まれそうですよ」

「そ、そうですか…」

我が子ながら、ものすごいマイペースな子だなと改めて思った。

と言うか、いよいよ産まれるのか…。

今は我が子のことだけを考えよう。

我が子が元気に産まれてくることだけを祈ろう。

「何かあったら枕元のナースコールで呼んでくださいね」

「はい」

いろいろと済ませた助産師さんの後ろ姿を私はベッドのうえで見送ったのだった。