初恋交響楽

大国くんと一緒にソファーに腰を下ろすと、ほうじ茶をすすった。

ーーコトッ…

彼がテーブルのうえに湯呑みを置いたことを確認すると、
「中学時代の話なんだけど…」

わたしは言った。

「中学時代?」

何でそこまで遡るんだと言うように聞き返してきた大国くんに、
「わたし、大国くんから言われたある言葉が忘れられなかったの」
と、言った。

大国くんは驚いた顔をすると、
「…俺、西尾さんの気に障るようなことを言っちゃったの?」
と、聞いてきた。

わたしはコクリと首を縦に振ってうなずいた。

「えっ…!?」

そのとたん、大国くんは顔を青くした。

「そのせいで次の恋に踏み込むことができなかったんだよね。

本当は割り切っちゃうのが1番いいんだろうけれど、割り切れなかったんだよね」

わたしは言った。