初恋交響楽

「嫌いなものがあったら食べなくていいよ、わたしの明日のお昼ご飯にするから」

わたしがそう言ったら、
「た、食べるよ」

大国くんは慌てたように返事をすると、両手をあわせた。

「いただきます」

そう言った後、大国くんは箸を持って炊き込みご飯を口に入れた。

その瞬間に大国くんの顔がさらに引きつる。

噛んで飲み込むのも大変そうだ。

「無理、しなくていいよ?」

わたしが声をかけたら、
「無理なんてしてないよ」

大国くんはみそ汁を口にした。

だからわかりやすいんだっつーの。

わたしは心の中で息を吐きながら、
「いただきます」

食事に取りかかった。

炊き込みご飯もよくできてるし、照り焼きも中までちゃんと火が通っている、煮浸しも味がよく染みている、みそ汁も上出来だと自画自賛をしながら夕飯を平らげた。