何を考えているのか、わからないような顔しているのに。
その心は誰よりも暖かくて。優しくて。国を慈しむ。美しい皇帝陛下。
私は、あなた以上に素敵な人を知らない。
「アイリス⋯⋯綺麗だ」
やがて、辿り着いた先にいたルイナードは、待ちわびたと言わんばかり微笑んで、手を引いて純白のドレスの私と向かい合う。
深紅のマントと、同色の神々しいまでの繊細な皇帝衣装。
漆黒の髪が後ろへ流れ、惜しみなく曝け出された冷涼な美貌。
彼を縁取る全てから目が離せない。
そして、私たちは目を閉じて、神父さまの言葉に耳を傾けた。



