「また明日おいで」
このやりとりももう四回。日を追うごとに、どんどん心が削がれていくのがわかる。
でも、この期間にとてもいい知らせもあった。
一昨日、交代して顔を見せたクロードさんの話だと、あれから反皇帝組織はぴたりと大人しくなったらしい。
人質は無傷のまま開放され、橋の占拠も解かれたため、工事は通常通り再開した。人質の拘束に携わった者は数名が名乗り出たみたいだが、それについては国同士の機関で処置が取り決められることとなるそうだ。
職人の方は、手荒に扱われてもいないことから、工事に対する保証をすればいいとのことで、おそらくそんな解決に持ち越されるだろう、とのこと。
でも、これってすごいことだと思うの。
ルイナードの“国”や“民”を思いやる気持ちが、少しでも届いたかのではないかと、私は密かに期待している。
すぐには無理かもしれない。
でも、一歩、一歩、彼らとも距離を縮めて行けるんじゃないかって思うの。
私と、ルイナードがそうであったかのように。



