「大丈夫?すごくフラついてたけど」
「う、うん。大丈夫だけど星野君なんでここに居るの?」



少し緊張しながらそう質問すると彼は心配そうな顔で言った。



「偶然近くを通って、足音が聞こえてきて見たら叶瀬が何か持ってフラフラしてたから大丈夫かなって思ってた時に転びそうになってたから」



そう説明してくれた。



「そうだったんだ、ありがとう。助けてくれて」
「叶瀬ってほんと危なっかしいよね」



そう言って星野君は笑った。



ほんとのことだから何も言えない。
う〜恥ずかしいよ!



私はそう思っていた。
まだ自分のドキッとした音には気づいていない。