私がお手洗いから帰ってくるとなんだか教室がいつもより賑やかだった。何故か女の子たちが騒いでいた。



なんだろう。なんでこんなに女の子たちが騒いでるんだろう。
しかも他のクラスの人たちも来てるし、何かあったのかな。



私は教室の方へ歩いた。



「おはよう、日菜ちゃん。なんの騒ぎ？
いつもより賑やかだね」
「あっ、夢ちゃんおはよう。それが、私も今来たから状況が分からなくて」



私たちは頭に？を浮かべたまま
頭を傾げていた。
女の子たちは一人の男の子に視線を向けてキャーキャー騒いでいたのだ。。
その人は私のクラスメイトの星野千真君。
女嫌いで有名な学校一のイケメン男子。



「千真君超かっこいい！頭が良くて運動神経抜群。そしてイケメンなんてもう完璧な王子だよ」



星野君は一部の女の子から名前で呼ばれている。その女の子達に星野君は興味無し。



「ね〜！千真君好きな人とかいるのかな？ちょっと気になるよね！」
「でも女嫌いだよ。絶対私たちとは話してくれなさそうだよね。」
「いつか聞いてみたいなぁ」
「私も！」



女の子たちはそんなことを話しながらキャッキャキャッキャと盛り上がっていたその時、




キーンコーンカーンコーン



とチャイムが鳴り響いた。その瞬間、他のクラスの女の子たちが一斉に自分の教室へと戻って行った。



「どんな人がタイプなのかな？聞いてみたいなぁ。」
「ほんと！めっちゃ気になるよね」



自分のクラスに戻る最中にそんな話をしていたのを耳にした。



クラスメイトで話したことがあるけど、星野君はどんな人なんだろう。



私はそう思いながら自分の教室に入り、席についた。星野君が私の事を密かに見ていたことを知らずに。