☆表の顔と裏の声★

【来週の水曜日16時に診察で、その後カウンセリングの予約入れておいたから。最後の患者さんだからゆーっくりお話しようね】

【ゆーっくりですか...わかりました。
よろしくお願いします】

私の迷う暇もなく、裕也はさっさと診察の予約を
入れてしまった。

水曜日、午前で仕事は終わり1度家に帰って支度をして、重い足取りで駅に向かう。

裕也のいる病院までは電車で2駅。

普段あまり電車に乗ることのない私は、挙動不審だったのかもしれない。

改札の辺りから嫌な感じがしていたその人は、
同じ車両に乗り込み私の背後に立つと……
じわっと体を触ってきた。

(!!!)
心臓の鼓動が異常なほど速くなり息も出来ない。

「はぁはぁ...」
私の耳元で荒くなる息づかいは、あの時のお父さんを思い出し、呼吸が苦しくなってくる。

「……ぅ゛…」

そして足はガタガタ震え、立っていられなくなった瞬間、

「何やってるんだ!!」

近くにいた人が取り押さえ、私はそのままその場に倒れてしまった。