「ぉも、ぃ…でしょ…」

「まぁな」

私はおんぶされながら足をばたつかせる。

「落ちるだろ!ウソウソ、軽いよ」

しばらく歩いて着いたのは…

「ここ、俺の家」

「え!?」

裕也の背中から下りた私は大きな声で驚いた。

すると私の手を引きマンションの中へ。

(私が好きって言ったから!?だからってすぐに
部屋に連れ込むなんて…何考えてるの!!)

きっと、この考えも全てお見通しなんだろう。

そして私は躊躇する間も与えられず、初めて男の人の家に足を踏み入れた。

「ここ、座って」

言われた通り、ソファに座ろうとしたけれど、
さっき転んでスカートが汚れているかもしれないと思い、確認してみた。

「大丈夫だよ。気にするな』」

ちょっとした仕草でもバレてしまう…

そして裕也は棚の奥から小さな箱を取り出し私の所へ来ると、ソファの足元にあぐらをかいて私の膝を消毒し始めた。