せいちゃんは本当にかっこいい生徒会長さんだ。仕事をテキパキ進めて、周りにまで気を配っている。
「渡辺くん!ここってこの金額で合ってるかな?」
わたしもせいちゃんを見習って頑張らないといけないと思い、腕をまくって気合を入れた。
「星汰、バスケ部の予算これだけで足りるかしら?」
「うん。あの部活は少し無駄遣いが多いからね。」
「そ。分かったわ」
そういえば、莉華からまだ話聞いてない。いいタイミングを見つけて、しっかり聞き出さなければいけない。
「じゃなきゃ、いつまで経っても聞けないよね!」
「いきなりどうしたのよ」
莉華が肩をビクッとさせて驚いていた。
「え?」
どうやら、また口に出してしまったようだ。
この後も、莉華と話すタイミングを伺ってはいたけれど気づいたら2時間ほど経ってしまっていた。
「はぁ……」
「さっきからため息ばっかしてどうしたの?」



