季節は過ぎて、今日はバレンタイン。



予想通り、せいちゃんの机はチョコレートやらクッキーやらで埋め尽くされている。



「有季、こんなの見て平気なの?」



莉華がわたしを心配してくれている。



「あーうん。まあね。せいちゃんが昨日、明日多分めっちゃ貰うけど、有季のしか食べるつもりないからって」



「あー、まあ星汰らしいわね」



莉華が笑いながらそういった。



「それにしても、奏ちゃんは全然貰ってないね」



「あー、それはわたしのせいよ」



「へ?」



「昨日、噂が好きそうな女子たちの近くで、明日、奏にバレンタインあげるやついたら、締め上げるって言っといたの」