君の想いは僕のもの。





せいちゃんが言った通り、パパパッとお風呂をあがり、わたし達はテレビを見ながらソファに座り、アイスを食べ始めていた。



「あ、せいちゃん。このドラマ毎週ちゃんと見てるから、今も見ていい?」



わたしが今見ているドラマとはゴリゴリの恋愛ドラマだ。



「いいけど。風邪ひいちゃうから寝落ちはダメね?」



「うんっ!ありがと!」



せいちゃんのそういう優しくて、母さんみたいなところ、とても好きだ。自分が大切にされているっていう気持ちになれる。



《ねえ、直也。こ、今夜はわたしを抱いてくれない?》



《花、どうしたの?誰かにまた何か言われたの?》



《うん……。直也とは、偽りの関係なんでしょって……》



「あ、いいことおもいついた〜」



せいちゃんがそんなことを呟いていることなんて全然気づいていない、有季であった。