名前を呼ばれて後ろを向くと、目の前にせいちゃんの綺麗な顔があって、唇が触れていた。
「充電完了。これで今日、終わるまで頑張れそう」
せいちゃんはそう言いながら、さっそうと教室に走っていった。
「せ、せいちゃんのばかー!」
わたしは顔を真っ赤にしながらそう叫んだ。
「有季、顔真っ赤よ?」
莉華がニヤニヤしながらわたしに言ってくる。
「こっちみないで!」
「ごめんごめん(笑)」
そう言いながらも、まだ笑っている莉華。
「笑わないでよ!」
「お熱いですね〜、2人とも(笑)」
「もー!莉華のばかー!」
わたしは、再びそう叫んだ。
一方せいちゃんは、いつものニコニコ営業スマイルで、お客さんにキャーキャー言われていた。
「もー、ほんとにせいちゃんのばか」



