「でも……」
貰った写真に写っているわたしの顔は決して可愛くはなかった。
「この写真の有季。結構好きだけどな〜」
(そこまで言われちゃったらいやだなんて、い、言えない……よ……!?)
「しょうがないなぁ……い、いいよ持ってても」
「ほんと?ありがと」
せいちゃんが満面の笑みでわたしを見る。
(その笑顔に勝てるわけがない!好きだよ!!)
「2-5組で可愛い喫茶店やってまーす!食べ物も美味しいですよ〜!」
わたしがそう言うと、わたしの周りにいた男の人たちがいっせいに店の中に入っていった。
「な、何が起きてるの……?」
どんどんどんどん人が2-5に入っていく。
「うわー。有季の宣伝パワーすごいね……」
せいちゃんが呆れた様子でわたしを見ている。
「え、これってわたしのせいなの?」
「せいって言うか、有季のおかげだね」
(わたしのおかげ……?だって、わたしが大きな声で呼びかけたから、裏で働いてる子達がすごい大変な思いしてるなんて、ただの迷惑でしかないと思うんだけど…。)



