奏ちゃんがわたしたちの会話をさえぎってそういった。
「そうだった……ちょっと、月に電話してみる」
(月、出るかな。無事かな。身体的にも心的にも……。)
『はい……。どうしましたかお姉様』
「どうしたのよ……。やっぱり裕也に襲われた?」
『その通りです……。「ちょっと、かして!」』
電話越しに、春ちゃんの声がした。
『もしもし!有季ちゃん!裕也君どうなった!?』
とてもソワソワした様子で聞いてくる。
「その事なんだけどね、目の前でせいちゃんとその……キス……したら気絶しちゃった」
『わーーお。お兄ちゃんも大胆なことするね〜?それより、今どこ!?』
「体育館裏!」
『じゃあ、今からるーつれてそっちいくね!』
「うん!待ってる!」
(月、結構やられてたな……(笑)春ちゃんが居なかったらどうなってたことか……。)



