それから俺は家に______部屋に女を連れ込むようになった。



それはもちろんあの女と2人きりになる時間を作らないために。



そして兄貴のように色んな女を連れ込む俺を見て絶望して諦めればいい、そう思った。



けど、抱きしめるのを見ても、手を繋ぐのを見ても、頭を撫でてやるのを見ても、キスをするのを見ても、押し倒すのを見ても_______女は引き下がらなかった。



女は俺を諦めなかった。



それは、そういう行為をを実際見ていないからだろうな、そう思った。



俺はキスはしても、押し倒しても手を出すことだけはしなかった。



キスはできても気持ちのない行為はしたくなかったからな。



それで俺は今日まで女を1週間ごとに変えながら何とかやってきた。


【北条 誠人side end】