「北条…くん」
「誠人くん…」
しまった、というような焦ったような声で突如現れた彼の名を呼ぶ彼女たち。
「その手離してください」
「…っでも、この女はね」
「離せっつってんだよ」
掴まれた胸倉から分かるくらいにビクッとした女。
いい加減この手を離して欲しい…首元が苦しいのだ。
「離せよ!」
誠人の手によってパシンと叩かれたリーダー格の女の手。
その瞬間女の顔は悲しみに満ちた顔へと変わった。
それもそうだ、だって誠人に叩かれたのだから。
好きな人に拒絶されたのだから。
でもそれは当たり前なことで…。



